2019年07月14日

整形外科放浪記(後編)

「雨が降ります雨が降る~遊びに行きたし金は無し~♪」
雨が降るのは仕方がないが、洗濯物が乾かないのが、全国万人の共通の悩みだろう。

6月27日、再度機能病院に行く。

整形外科放浪記(後編)

この日も長男に運転してもらった。
昼食を済ませ、神経科の前で待った。しばらくして呼ばれ、ベッドに腰かけさせられた。
先生一人と、技師二人で問診から始まった。
「いつごろからこの症状は始まりましたか?」「え、いつからだろう?」
今年に入ってからだったか、それとも去年の10月ごろだったか、記憶をたどるが曖昧である。
「そこが一番大事なんですから」と次々に質問がくる。まるで警察の取調室みたいでパニックになった。

「スミマセン旦那!実はみんな私がやりました。」と白状しそうになったが、堪えた。
「強情な奴め、だが次の拷問できっと口を割らせてやる」と言わんばかりにベッドに寝かされた。
「貝川さん大丈夫ですからね。怖がらなくてもいいですから」と言って、「まずは電気を通します。ピリピリしてきたら手を挙げてください」
次は頭から電波をあてまーす。「カチッ」と音がした瞬間、体が「ドーン」と宙に浮くんだねー
すごい衝撃波だった。最後でーす。と言って、ふくらはぎの所に針を左右1本ずつ刺して検査をした。すると隣の部屋でモニターを見ていた先生がすぐ入ってきて、「貝川さん、神経は大丈夫ですが、脳梗塞の疑いがある」と意外な容疑者の名前を口にされた。
「うわぁーえらい事になって来たなー」もう4時を回っていた。「牛深へ帰って出直すもねー」と思い、「先生!ここで脳のMRIを撮ってもらえますか?」と言ったらすぐMRI室にTELをくださった。空いていたのですぐ撮ってもらった。

神経科の前の椅子に座って待っていると、「中へ入ってください」と呼ばれ椅子に座った。
パソコンにMRIの頭の画像が出ていた。「貝川さん、真犯人が見つかりました。脳梗塞ではなくてよかったですね。とは言っても、右頭部に白い大きなものが映っていますがこれが何か…」
「脳腫瘍ですか?」
「うむー」と考え込む
「左足に命令を出すところに白いものがあり、圧迫してうまく命令が伝わっていないと思う」と言われた。
「じゃ、脳神経外科を紹介してください」日赤か市民病院…済生会病院はどうでしょう。
「おっそれでいこう。さっきから済生会が出てこないかなーとうずうずしていたんだ本当は。」じゃ紹介状を書きます。
そして済生会病院にすぐTELして担当の先生の予約もとって下さった。7月1日に決まった。
「ここの整形の先生には私から伝えておきます。」と言って紹介状とCDを渡された。
そこへ看護師Sさんが通りがかり、「良かったですね、原因がわかって、お気をつけて帰って下さい」と。
私も「お世話になりました。」と立ち上がり帰ろうとする耳元で「また来てね」とささやく、「来るかぁ!」

帰りの車の中で考え込む。「脳腫瘍かぁー、でも腫瘍にしては白い影が薄かったなぁー」とかすかな望みをつなぐ。
家につき、2,3杯ロックをあおる。気もまぎれたところで、シャワーをあび、下着を着始めたのだが、風呂場前の床に血が一滴落ちている。
「おーい、これは血ではないのか」と声を出すと、息子がすぐ来た。風呂場を開けてみる。腰かけと簀の子に血がついている。バスタオルも見た。バスタオルも血がいっぱいついている。「下血はやばい。これは大変なことになったぞ。」どちらを優先すべきか心配する息子を傍らで天を仰ぐ「嗚呼、68年の生涯だったかー」

・・・・・続後編へ



Posted by 貝川蒲鉾店  at 22:27 │Comments(0)

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