2022年11月02日

小春日和

山口百恵に『秋桜』という唄がある。いい唄だ。
♪こんな、小春日和の穏やかな日は、あなたのやさしさがしみて来る~♪

11月というのに、穏やかな日々が続いている。これからの人生もこう穏やかに過ごしていければいいのだが、そうはいかないのが人生である。

9月の初め、倉庫に発泡スチロールを取りに行った次男が、なかなか来ない。長男が見に行くが、長男も来ない。
「何をやっているんだろ?」と行ってみると、次男が苦痛な顔をして立っている。足を見ると、右足首が大きく腫れ上がっている。
「どうした?」と聞くと、倉庫の入り口の段差を降りる際、足をこねたらしい。
これはいかんと思い、長男の車で市民病院に急行した。レントゲンの結果は、骨は折れてないとのことだったので、安心した。が、3週間は安静にするようにとのことだった。病院から「労災は使いますか?」と言われたが、「捻挫くらいなら使わない」と答えた。「その代わり松葉杖を貸して下さい」と言って、借りてきた。痛々しそうな格好である。






9月8日まで仕事は休んだ。
10日過ぎたら、注文が増えてきて、在庫が無くなってきた。残っている者だけで仕事するようにした。
1週間くらい続いたところで、今度は従業員の方の義母が亡くなられた。「えーこのタイミングでかよー。」「まぁ仕方がない。いる者だけで頑張らなければ。」と気合を入れる。
3週間目になったので、次男が、市民病院の整形外科に行く日である。改めてレントゲンを撮ってみた。そしたら、「アッ、これは骨が折れている。」と外科の先生が他人事のように言う。ギブスは外れたが、「後2週間様子を見てみましょう。」との事。「オイオイ、骨が折れているなら話は別。労災を使わせてもらうぜ!」
翌日、商工会議所に行き、労災の手続きをした。
「痛い目に遭ったんだ、せめて休業補償くらいしてやらないと可哀想だ。」
すると、今度は長男が、足が痛いと言い出した。
病院に行ってくると言って、仕事をやめて出て行った。結果は痛風だった。「あー、やんぬるかな」
幸い、3日目には仕事に復帰できたが、散々な9月だった。

10月1日から、次男も従業員の方も職場に帰って来た。やっと仕事ができた。だが、一難去ってまた一難。
9月はほとんど仕事にならなかったから、10月の支払いが待っている。
金策を練るが、銀行も目一杯。夜も寝れない。長島の義兄の所へ相談に行く。すると首を縦に振ってくれた。有難かったァ。
帰りのフェリーの時間が少しあったので、唐隈灯台を見たいと言ったら、連れて行ってくれた。
正式名称は『長崎鼻灯台』というらしい。
観光地にするらしく、ちょうど工事をしていて、灯台の所までは行けなかった。



こちらの気持ちとは裏腹に、穏やかな小春日和だった。

10月23日、例年より少し遅めだが、ボラが運ばれて来た。当店の秋の風物詩である。




これが来ると年末にかけての臨戦態勢に入る。
今月から、牛乳やチーズなどの乳製品が値上がりするらしい。
紙パックの牛乳は毎日飲んでいるが、近頃ビンに入ったビン牛乳はあまり見かけなくなった。
高校生の頃、牛乳配達のアルバイトをしていた時があった。とは言っても、友達が旅行とか病気とかで休まざるを得なかった時だけ、代理で配達していた。終わったら、牛乳を1,2本分けてもらっていた。それが楽しみでネー。
昔は、駅とかバスターミナル、フェリーの待合室の売店には、ビン入りの牛乳が並んでいた。なぜか片手を腰にあて、一気に飲み干す人を見たものである。
駅の売店で牛乳を飲んだ男が言う、「この牛乳なんだか水っぽいね。」
店番の女性が言い返す、「たぶん水牛のでしょう。」  


Posted by 貝川蒲鉾店  at 20:06Comments(1)