2022年01月23日

百舌鳥の速贄(はやにえ)

「冬に来たりなば春遠からじ」
松の内も明けて、仕事も順調な滑り出しだったが、また熊本県に蔓延防止が発令された。
天草マラソンは中止、天空の碁会所も中止とコロナ禍は止まるところを知らない。おかげで商売あがったりだ。
そんな中、先般新聞を読んでいたら、1枚の写真を見つけた。



”百舌の速贄だ”初めて見た。とてもグロテスクだ。
百舌鳥は秋になるとカエルや昆虫を捕らえ、木の枝に突き刺し、冬場の食料として確保する習性がある。
「キー」と甲高い声で鳴き、鳥の処刑人として、鳥仲間からは嫌われているそうだ。どこかアウトローなところがあり、孤高感さえ漂う。
どこかの作家が言っていた。「今度産まれてくるなら、冬の百舌鳥」少しわかる気がする。

1月13日、左の中指と薬指が、バネ指になっていて、年末から痛かった。特に中指の根元が、赤く腫れていた。
この日県庁行きだったので、仕事は休みにした。
朝から市民病院の整形の順番を取りに行き、係の看護師に11時過ぎに来るからと言って、一旦工場に帰って来た。
11時半頃待合室に行ってみると、まだ一杯椅子に座っていた。「アァー、今日は2時までかかるばい」と覚悟を決め長椅子に腰かけ、腕を組んで眠っていた。
すると、「じいちゃ・・・じいちゃん」と呼ぶ声で目が覚めた。
見てみるとツムギが目の前にいるじゃないか。



「オッ、ツムギ、今日は何事?」と聞くと、「BCGの予防接種です。」と答えた。
今は機嫌が良かが、注射するとも知らないで可哀想にと思った。
小一時間位待ったら、貝川さーんと呼ばれ、診察室に入った。「スミマセンネー長く待たせて。」と看護師が言ったので、「結婚してからは、私は、我慢強くなったので、大丈夫ですよ。」言ったら、「ニコッとされた」
手のひらに注射を打つことになった。「ちょっと待ってくれ、お祈りするから。」と言って、胸の所で十文字を切った。
先生が終わった後に「どう、痛くはなかった。」と聞く、「痛かった、やっぱりにわかクリスチャンはダメだ。」「え、クリスチャンかと思った。」と看護師、「オレは、敬謙な仏教徒だ。」と言ってみんなで笑った。
診察室を出ると、待合室にけたたましい泣き声が聞こえて来た。
「あの声は」ツムギの声だ。目から涙をいっぱい流しながら大声を出して泣いていた。



オレが来たら、バツが悪かったのだろう。ゲンコツを口の中に入れて、泣かなくなった。



「オオー痛かったネ、背中の遠山桜が似合っているネー」
まだ生まれて5ヶ月しか経っていないのに、その成長ぶりは、目を見張るものがある。近況が逐次Lineで送られてくる。



・寝返りを打つことも出来るようになった。


・かおる君のお母さんからデンデン太鼓も頂いた。


・十倍ガユ食べれるようになった。



・忍者ハットリくんの顔真似も出来るようになった。愉快な子供だ。
這えば立て、立てば歩めの親心。  


Posted by 貝川蒲鉾店  at 22:36Comments(0)

2022年01月08日

迎春

♪もう幾つ寝るとお正月ーお正月には…♪
事情通「オイオイ、オッサン、オッサン。もう正月はとっくに過ぎてるヨ。」
「えっ、いつのまに?じゃ、オレは正月は何してたんだろう。」
事情通「アァーこれだから、年寄りのオッサンは困る!じゃ巻き戻してやるよ!元旦から。」

今年の正月は、新しい家族が増えて、賑やかだった。
ツムギが生まれて初めて我が家にやって来た。
「オッ、じっちゃん、狭いところに住んでるネー。」



「マ、そう言うなヨー。狭いながらも苦しい我が家と言うじゃないか。今日は正月、ツムギの好きな、八海山と九頭龍を買っておいたヨ。無礼講だ、楽しくやろうぜ。」



終始笑顔のツムギは、エンターテイメントだった。



1人で話題を集めていた。
最後、記念写真を撮ったが、富や財産の無い我々とって、このひとときが一番の幸せと言えるかもしれない。




1月3日は、恒例で八幡宮に家族で初詣に行くのが我家のならわしである。
ツムギたちも先に来ていた。



予定時間前に着いたが、前の人が、神事が終わってなく、時間が空いていたので、みんなで、記念写真を撮った。



境内には、お宮の中から雅楽が流れてきて、いかにも正月という感じがした。
ツムギには初めての曲だっただろう。その心地よさに目が虚ろになって来ていた。




家族が呼ばれ、神様の前に行ったら、もうダウン寸前、神事が終わったら、眠っていた。
久々に神の国の音楽に触れて、心が安らいだのだろう。

午後からは、小川抜刀斎殿のお屋敷で新年碁会が開かれた。
御船から、袋田名人、阿蘇方面から友田達人の両氏を迎えての碁だった。




私は、達人に2連敗した。今年を占う上での碁会だったが、一抹の不安がよぎった。
帰りの駐車場で、「どうだい、一杯飲みに行くか?」と言ったら、「金を下ろしてくいで待っとかんな。」と「じゃ工場にいるから」
後でよく考えたら、家に正月の残りもあるし、嫁さんに電話で事情を説明したら、OKしてくれた。「今日は俺の家で飲もう。」
その夜は、1年振りの飲み会になった。そしたら、千円を嫁に差し出し、「これは、お孫さんのお年玉に」と置いていった。
それを翌日、ツムギにお年玉袋に入れて渡した。
そしたら、初めて見るお年玉袋に興味深々、また前のかおる君のお母さんからと、嫁、次男からも頂いた。よかったネーツムギ。



各方面の方々、ツムギになりかわり厚くお礼申し上げます。

ア、そうそう、ブロガーの皆様に新年の挨拶を忘れていた。
皆様、新年明けまして、お目出とうございます。
いつもつたない小欄を見て頂き、ありがとうございます。
私、思い起こせば、昨年は、恥ずかしき事の数々、反省の日々を送っています。
今年こそは、地道な暮らしに戻り、立派な堅気になりたいと思っております。
どうかこの1年このつたない小欄とお付き合い願えたら、光栄の至りです。今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。  


Posted by 貝川蒲鉾店  at 20:50Comments(1)