2023年06月29日

新入部員と追悼碁会

空はどんよりとし、蒸し暑い日々が続いている。
まるで梅雨みたいな天気だ。事情通の話(オイ、オイ、オッサン、ボケをかますな!)
6/18は全国的に『父の日』だった。父の日は、母の日に比べ弱い。誰一人として「今日は父の日だから一席設けようか」とか、「お父さんプレゼントは何が良い」とかというお声もかからない。今日は何の日かすら忘れている。
この前、仕事中にギックリ腰をし、二、三日仕事が出来なかったし。暇があれば碁会所に行ったりして留守番にもならない。
この役立たずがァーとみんな思っているに違いない。「わびしかァー」
夜、家に帰ってみると、お膳の上に刺身のパックとウナギが三切れ用意してあった。



少しにんまりとして、「ワァーうなぎかー今日は豪勢やなー」と言うと、「今日は父の日だから特別にあんただけ。7月に土用の丑の日が来るけど、それを前倒しであんたにやったけん。7月は無し!」
「ワァー厳しいお言葉、刺さりますなぁーグサグサと。」悲しかぁー。

6月26日は、河浦の天空の碁会所の月例会があった。



9名だったけど1人欠席で8名で開催されることになった。
私の初戦の相手は、崎本五段。開始50手目過ぎたころに、私の大石が死んでしまった。楽碁の時は、ここで投了するのだが、大会なので、もう少し打ってみようと思った。そして死んだ石の近辺で打ったのだが、その石も1眼しかなく部分的には死んでしまった。
ただ、最初取られていた石との攻め合いになった。結果私の一手勝ちで、逆に相手の石が、みんな死んでしまった。
崎本さんは今夜は眠れないでしょう。その後、嶋津六段に半目負けはしたが、後は勝ち上がり、4勝1敗で先月に続き2連覇できた。
丸山さんと久保さんに当たらなかったのが、勝因だったかもしれない。
この日はこれで終わりではなかった。
久保会長のきも入りで、今回河浦囲碁部会に新入部員が2人入られた。2人の歓迎会と昨年6月に亡くなられた吉田一久六段の一周忌を兼ねて、居酒屋『なべちゃん』で飲み会が用意されていた。
PM6:00集合、みんな時間通りに集まり、久保会長の挨拶の後、嶋津さんが乾杯の音頭を取られた。
その日あった碁を思い出し、ああしとけば、こうしとけばと、反省を兼ねた碁の内容を酒の肴に話が盛り上がった。






ここで新入部員の2人を紹介したい。吉田四段と出永二段です。



河浦は、役所上がりの人が多く、酒も強い。私ども下戸はとても太刀打ちできない。私が低段の頃は事あるごとに飲み屋に呼び出され、「貝川!ビールばっかり飲んどったちゃ碁は強くならん。焼酎ば飲め!焼酎ば飲みきいごとなって、初めて碁は強くないとぞ。」とか言われて、毎日が午前様だった。でも嫌いではなかった。おかげで、碁よりも酒の方が位が上った。
牛深最後の酒豪の碁打ち、吉田さんが昨年亡くなられた。寂しくなった。でもこの河浦碁会に入って、このような飲み会が出来ることは、とても嬉しく思う。楽しかし、皆さん牛深の連中よりものすごく紳士的である。これからも幾久しくお付き合いしたいものだ。
時間も9時を回ったところで、かぼちゃの馬車が迎えに来たので、田口四段に締めをお願いした。一本締めでみんな起立して手を前に出したが、なかなか話が終わらない。痺れをきらし、とにかく一本締めしようと言って、みんなで「せーの、ポン」と打った。めでたしめでたしだった。

後一ヶ月でツムギが2歳になる。母の日以来会っていない。片言で、パパ、ママもしゃべれるらしい。風船の色も赤、青とかもしゃべれるようだ。
友達とも遊ぶようになったみたいだ。







工場に慰問に来てくれればいいものを…
  


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2023年06月14日

世界三大悪妻

♪別れた人を 想えば悲し 呼んでみたとて 遠い空 雨に打たれて 泣いている 花が私の 恋かしら♪
『雨に咲く花』の一節である。
50年の前の流行歌で、井上ひろしが唄っている。
我家の猫の額ほどの植木鉢には紫陽花が咲いている。これほど雨に咲く花が似合う花もないだろう。





色もいろいろあるが、私は青の紫陽花が好きだ。ちなみに紫陽花の花言葉は『浮気』らしい。少しうなずける。

先月の第2日曜日は母の日だった。久しぶりに家族で海彩館に食事に行った。嫁の古希のお祝いも兼ねてだった。
母の日の主役は嫁だったのだが、もう1人のスーパー主役がいた。ツムギだ。
普通は嫁に1年間の労をねぎらい感謝するのが母の日だが、この日はツムギの独壇場だった。










よい子のハンバーグを1人前頼み。どういう食べ方をするのだろうと思って見ていると、フォークでつついたり、箸を取り替えたりして食べるのだが、なかなか自分の口まではもっていけない。
たまりかねて、親が箸で口に入れてやる。一時もじっとしていない。途中で食べるのは止め、その辺を歩き回り、隣のお客さんの所へ行き「バァー」と声をかけるし、メニューを両手に1枚ずつ持ち、それで踊ったりして、みんなを楽しませてくれた。おかげで家族写真を撮るのも忘れて、ツムギの写真と動画ばかりだった。
久しぶりに会う孫娘の一挙一動が可愛くて、可愛くて、とても楽しい1日だった。
やがて父の日が来るが、どうせツムギにおいしい所はみんな持っていかれるのだろう。

せっかくの母の日に、この話題はひんしゅくを買うと思って書かなかったが、「世界三大悪妻」と呼ばれる女性たちがいる。
ソクラテス、モーツァルト、トルストイの妻ということになる。
もう20年も前のニュースだが、モーツァルトの妻、コンスタンツェに2つに引き裂かれた楽譜がロンドンの大英図書館で170年振りに再会を果たし、一つの楽譜に戻ったという。楽譜にはモーツァルト17歳の作品である、弦楽四重奏のメヌエットなどが書き記されている。
夫の没後、楽譜の断片を収集することが流行し、妻は2つに裂くことで、売り出す遺品の価値を高めようとしたらしい。
また作家の故半藤一利さんは、ソクラテスの妻に同情を寄せている。「彫刻職人の夫が商売をそっちのけにして街で哲学を談じ、一文の稼ぎもない日々が続けば、ヒステリーを起こしたってこれは当然である」と。
コンスタンツェの場合も、子供と残された借金を抱えて貧困に苦しんだと伝えられ、楽譜切断が悪妻を裏付けるものかは分からない。
ともあれ、夫の遺品を切り裂いて後味が良いはずもなく、地上のニュースに今はどこか天の高みでホッとしている事だろう。

人類の至宝のような天才作曲家にして「夫婦仲」という楽譜づくりは手を焼く。いわんや凡才においてをや
  


Posted by 貝川蒲鉾店  at 22:10Comments(0)