2020年08月28日

魔界騎士ガロ、金色になれ!

♪おどまや盆ぎり盆からさきゃーおらんとー♪
去年の盆は台風でだめだった。今年はコロナ禍でだめだった。盆過ぎたら全くお手上げの商売だ。この蒲鉾屋は!
♪盆が早よー来うりや早よもどーるー♪
こんな面白くねぇ世中、生きていたってしょうがネー。だが「私はこれでヒマをもらって国(故郷)へ帰らせてもらいます。」と言って黄泉へ旅立てるような簡単なものではないんだ死ってやつはヨ、だからお迎えが来るまでは頑張る以外はないんだ。

近頃というか、数年前からというか、私は逆食(逆流性食道炎)の持病を持っている。近頃寝る前になると、夕方食べたものが逆流して吐いてしまうことが多くなった。突然来るので手で押さえながらトイレに走ることが頻繁になった。
嫁には内緒にしていたが、ある日の朝、トイレに嫁が先に入った。
「あんた昨夜ゲロしたな」「なして」「流れてなかったヨ」「アチャー」食って吐き出す馬鹿もいるってあんたのことやなぁー。
盆過ぎたら仕事も暇になった。家族は交替で工場の留守番をしなくてはいけない。午前中は配達とか送りがあるので次男も来て手伝う。
工場はクーラーがないので、扇風機を2台回して留守番をする。次男が「留守番しとってもいいよ」と言ってくれたので真珠会社に涼を求めて行くことにした。
11過ぎに入ってみると私の列は貸し切りだった。今日はガロを打ってみたい感じが強かったので、迷わず座った。
まだ誰も打っていない0回転だ。千円を入れる。200円分玉が出てくる。
まず一発目が入る。「リーチ、」外れる。2発目が入る。「リーチ」、これも外れる。続けて3回もリーチが来たが外れた。
大体スタートから10回転までに3回以上のリーチが来ると、30回転までには大当たりが来ると思っている。10回転目、熱いリーチが来た。が、外れた。がっかりしていたら間を置いて、ガロが下りてきて大当たりになった。やったー。
それから怒涛の20連荘である。




♪何の為に戦うのか、それは謙(剣)に聞けー♪そのフレーズが頭から離れない。
「今日はこのくらいで勘弁してやるかー」深追いしないのがプロってものヨ!
店員を呼んで出玉を計算してもらっていたら、そこへ井上氏が来て「ケンちゃん今日はどがんやったと」「うん、200円で20連荘よ」「うわーあんたやろ」店員も「今日は良かったね」と声をかけてくれ、気持ちよく帰ることが出来た。
時計を見たら12時半、「1時間半か!理想的だね!」
翌日、「あら今日はどちらへお出かけですか」と知ってるくせに、わざと嫁が言う。
「今日もホラー退治よ。魔界騎士ガロの称号をもらったからには地球の平和のため、ホラーの居ない世界を作らないといけないからなー」
「ハイハイ、なーんが魔界騎士ガロな、魔界騎士ゲロのくせに」
あちゃー「それを言っちゃおしまいヨ、これから戦いに行く騎士の戦意高揚が下がってしまうじゃないか」案の定ボコボコにされて帰ってきた。
魔界騎士だから負けてはいけないと思い、次の日も次の日も戦いに出かけた。惨敗である。
そこにはかつて黄金に輝いていた魔界騎士の姿はなく。輝きを失った魔界騎士ゲロの姿が生きる屍として横たわっているだけだった。嗚呼、あわれ。

8/23、そんな魔界騎士は相手にせず、次男の30歳の誕生日を海彩館で祝うことになった。30歳の誕生日おめでとう。




愛、幸せ、平和と正義の為に戦って来た魔界騎士が手に入れられなかった幸せが目の前にあった。この一時である。  


Posted by 貝川蒲鉾店  at 21:49Comments(0)

2020年08月13日

レスキュー隊出動

♪盆も近づく八十八夜ー♪野にも山にもコロナの話題♪
と先週まで唄っていたが、とうとう盆になってしまった。
当店も8月に入ってからにわかに忙しくなった。ここにきて商品の欠品が相次いだ。
そして今日、全商品がそろった。
「サー、どっからでもかかってこんかいー!」

8/5、午前中で仕事も終わり昼飯を食っていたら、携帯に1本のTELが入る。
「ケンちゃん何ばしよいと?」 「今、くつろいどいと」
「助けに来てくれんとや?今、天附の小森の草刈りを終わって帰る途中、考え事をしとったら、車が道路脇にはまり、谷底に落ちそうになっといと。」との事だ。
これは大変だ!当店の精鋭部隊1名にTELをし、私は真っ新のロープを車にのせ、途中で次男を拾って現場に急行した。
黒田の水産試験場を過ぎて、春はえの突き当たったところから、砂月に越える小さな小道を登って行く途中に車はあった。
ありゃこれは危ない。







軽自動車がやっと離合できるくらいの道幅しかない。
私の車は後ろにロープをひっかけるフックがなかったので、ちょっと上まで行ってUターンしてきてバックしながら引き上げることにした。
ロープを両方の車に固定し、ゆっくり引き上げにバックしたのだが、びくともしない。「まずい」次男にギアをニュートラルにして、サイドブレーキを下ろすように指示、そしてバックして引いた。今度は抵抗もなくすぐ引き上げられた。
良かった、良かった。と喜びも束の間。今度は引き上げに使ったロープの結び目が外れない。最初引っ張ったときにきつくしまったんだろう。
そうこうしているうちに女のバーサンがいつの間にか後ろにきて「まだかかいとや?これじゃ仕事に間に合わん」と言い出した。
「えー仕方がない。ロープを切れ」と次男に指示。泣く泣く真っ新のロープをナイフで切った。
そしたらいつの間にか先ほどの山姥の姿も消えていた。あれー! ま、いいか、任務を無事に終え帰途についた。
後で聞いた話では、彼は今度で2度目だと言った。1度目は仮免の時だったと、彼は遭難のスペシャリストだった。

翌朝工場に居たら、外で草刈り機の音が聞こえ、出て見たら、先日の遭難者の方が、工場周辺の草を刈って下さっているではないか。
「ワオ、有難い。」きれいサッパリになった。





そしてその日の夕方、海彩館で盃をかたむけることになったのは言うまでもない。




魚心あれば水心。

笑いは百薬の長
第13話
ベトナム戦争で兵役を終え、サンフランシスコについた1人の軍人がいた。3年間その帰りを待っていた妻が港に迎えに来ていた。
その日は近くのホテルに予約を取り、宿泊することになっていた。
食事をしながら積もる話に花が咲いた。夜も11時過ぎ、眠りについた。
うつらうつらしていると、夜中12時過ぎ「トントン」とドアをノックする音が聞こえた。
すると夫が隣に寝ている妻に「おまえの亭主が帰ってきたんじゃないか」と声をかける。
妻は「大丈夫ヨ、夫は今ベトナムに行っているから。」



  


Posted by 貝川蒲鉾店  at 21:47Comments(2)