2023年04月23日

益城町復興初市(木山初市)と熊本空港事件

今年もまた、蘭が咲いてくれた。



皆さんが、口々に「どうやったらこんなに咲くんですか?」と尋ねる。
「ただ毎日、水をやるだけですよ。」と、もう少し手入れをしてやればいいんだけど、鉢も根が張りすぎて、割れている。花が終わったら、大きい鉢に植えなおさないと、とは思っている。

先月の11日、12日の2日間、益城町の『益城復興初市』(木山初市)が4年振りに行われた。



ここに呼ばれるようになってから、かれこれ17,8年にはなるだろう。きっかけは熊本空港のイベントだった。
お茶の富澤、丸健水産、貝川蒲鉾店の3業者が出店した。
私は、出店申し込みの案内が来た時、天草空港だとばかり思って申し込んだが、よく読んでみると、熊本空港だった。
「あじゃー、天草から出てのイベントには、出たことがないのにー。」仕方がない。行くしかないかと決断した。
当日、外は雪がちらついていたが、ロビー内は、半袖でいいくらい暖かかった。
販売を始めたら、お茶屋さんが、温かいお茶を持って来てくれた。丸健さんも挨拶に来られ、イベントのノウハウを教えてくれた。
3業者和気あいあいで販売した。
午後前、RKKから出店風景を撮りに来た。昼のニュースで流すそうだ。
そこに売店の支配人が来て、ウチの蒲鉾を手に取り、「私はこういう蒲鉾を探していた。良かったら事務所に来てください。」と言って連れて行かれた。
そこで、空港に置かせてもらう事が決まり、ラッキーだった。
一日目が無事終わった。七時過ぎていた。帰る準備をして外に車を取りにいった。外は寒くて寒くて心臓がバクバクして来た。
すると、脈がバラバラに打ち出した。「あっいかん、不整脈だ。」とその場に座り込んだ。そこにイベントの責任者が来て、「貝川さん大丈夫ですか?」と、「この近くに病院は有りませんか?」と聞いたら、無いということで、「じゃ、救急車を呼びましょうか。」と言って、呼んでくれた。
しばらくし、サイレンの音が近づいて来た。
イベント業者に「後はお願いします。」と言って、嫁と救急車に乗った。車内では受け入れてくれる病院に救急隊員がTELしていたが、どこも断られた。
最後は日赤にTELしてOKが出た。
車内は暖房はなく、「血圧192」「脈拍数いくら」と絶えず点呼している。運転は乱暴で、赤信号も無視していく。
やがて日赤に着く。「もう救急車なんて、二度と乗らない」と思った。
迎えてくれたのは女医だった。心電室に連れて行かれ、心電図をとった。他の救急患者も多かったので、俺はほったらかされていた。やっと女医から呼ばれた。「あなたはこの病気を知っていますか?」と、「発作性心房細動でしょう。」と、「そうです。」「この病気は24時間内に自然に治まりますから、心配いりません。」と言って、薬も注射もしなかった。時間は10時前だった。
追い出されるようにして、タクシーに乗り込み、運転手さんに、近くにホテルはありませんかと聞いたら、。ユーユーランドに連れて行ってくれた。
朝、朝食を食べたが、まだ治まらない。治まらない時は、イベント業者に訳を言って帰ろうと二人で話し合って、タクシーに乗った。
途中でイベント業者からTELが入る。「貝川さん今どこですか。」「タクシーで向かっています。」
「早く来てください。お客さんが昨日のテレビを見て、並んでますよ。」「あじゃーこれは帰られん事になった。」と思った。
「よし、義弟に電話しよう。」と思って、本渡にいる嫁の弟に電話して、訳を話した。「わかった。すぐ出る」と言ってくれた。
10時過ぎ、義弟も着いた。富澤さんも心配して来てくれた。
弟に富澤さんの紹介をして、売ってもらった。しばらく休んでいたら、不整脈も治まった。「バンザーイ」と心で叫んだ。
富澤さんが来月の3月の第1土日に『木山初市』があるけど、売りに来んね。場所は私たちの市だごを売っている横で売っていいから。と言ってくださった。後で知ったのだが、この人は、益城町商工会の女性部の部長をしておられた。
益城町では有名な人で、知らない人はいないくらい有名だった。
初市に呼ばれて行ってみると、婦人部が売っている市だごの所には、ずらっと行列が出来ていて、その横で売らせてもらった。
だいたい正午過ぎには完売してしまうらしい。それが終わったら、富澤さんがウチの店の前に来て、「だれだれちゃん、買わんね。だれだれさん、あんたも買わんね。はるばる牛深から来ておられるとヨ。」と呼び込んで、瞬く間に1,2万は売れていく。流石女親分。
そこにカギの中島さんが通りかかる。「やっちゃこの人は、牛深の私の友達。」と言って紹介したら、「あんたも大変な人と友達になったなぁ」と言って、大笑いだった。

あれから18年、熊本地震やコロナで中止になったときもあったが、今年は4年振りに『益城町復興初市』として、開催された。





相変わらず、婦人部の市だごの所は行列だ。



牛深から、ハイヤ踊りの桃の会もステージ出演に来てくれた。
昔からのご常連も続々に来てくれた。また、露店商の人たちも「あっ来とらしたなぁー」と言って、続々に挨拶に来て下さった。



有難いことである。最後には、KABの取材まであり、午後のニュースで流れたに違いない。



このイベントだけは私が行かないといけないと思っている。

  


Posted by 貝川蒲鉾店  at 22:06Comments(0)