2017年11月11日

秋の風物詩カラスミ

昔、秋になると毎年須口湾に向かってボラが産卵に来る。漁師たちはこの季節になると、湾が見渡せる山に登り、群が来るのを見張った。

群が来るのが見えると、港に待機している船に合図を送る。船団は、一斉に漁場へ向かう。今とは違って、八丁櫓で漕いで行く。

網を張る船、竹ざおで海面をたたき追い込む船と、漁師にとってはまさに戦場だったに違いない。子どもの頃、それを宮崎八幡宮の境内から眺めていた記憶がある。

一般に牛深の人々はボラを食さない。刺身もボラの刺身は出てこない。ボラは身より卵が価値があり、身は二束三文である。捨てるのはもったいないという事で、毎年持ってきてもらっている。






その卵を塩漬けにして程よく乾燥させてできたのが、カラスミだ。若い頃、カラスミなんて聞いたこともないし、食ったこともなかった。物心ついたとき、初めて食した。

今までの人生で食べたことのない食感と、独特の香りだ。旨いと思う人は酒派、まずいと思う人は、飲めない人だと思う。我々貧乏人には手の出ないカラスミだが、これだけの大きさになると高級料亭では3万~5万はくだらないという代物。




買ってまで食べようとは思わないが、毎年傷物を頂いている。




カラスミについて逸話がある。

まだいとこが、自衛隊にいた頃、「○○さん、長崎でカラスミを食べました。とても珍味でした。高級品でそう滅多に食べられるものではありません。○○さんは食べた事はありますか。」と、いとこ曰く「うちの田舎の弟なんか、昼飯のおかずに毎日食ってるよ!」と。「ええ、昼飯のおかずですか!?」

あの人も盛るのが好きだからなぁー。いや私もだ。

いよいよ晩秋である。夕日がそれを物語っている。




Posted by 貝川蒲鉾店  at 23:11 │Comments(0)

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