2017年05月25日

友情の柿の木

私には、7,8年前から毎年秋になると、柿を送ってくれる友人がいる。

しかも同級生で、女性である。

正岡子規の句に、「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」という有名な句があり、奈良の特産品にもなっている。

意図して生えたのではないが、工場の傍らに、柿の木が、自然に生えていた。

昨年、2メーター位になったが、一向に実がなる気配はなかった。

友達が、「貝川さん、柿は接木せんば、実はならんとぞ」と言ってくれた。

「それじゃ、あなたに任せる」とは言ったのだったが、私の居ない時、根元から10センチくらい残して、ブッツリ切っていた。「オイオイ、大丈夫かいな」と内心思った。

友情の柿の木

二か所接木したが、一方はすぐに枯れた。

もう一方はすくすく育った。やがて冬が来て葉は落ちてしまった。

今年4月になって、若葉が出て来た。5月に入ったら、なんと白い花が咲いているではないか、びっくりしたというか、感動したというか、友達の言った通りになった。
友情の柿の木
友情の柿の木

この事は、奈良の友達にはまだ伝えていない。

10年前、私の工場が、経営不振になっていた頃、大変心配していたことを聞いた。この柿は、その友情の印として、立派に花を咲かせてくれた。

もし秋に実を収穫できたら、一番に彼女に送ってやろうと思う。

”子づくり3年、ガキ8人”じゃなく、「桃栗3年柿8年」という。

植物は咲くときは知っていて、絶対裏切らないと思った。



Posted by 貝川蒲鉾店  at 23:41 │Comments(0)

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